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日下 良二
分光研究, 67(6), p.239 - 240, 2018/12
本稿では原子力分野外の読者を対象に、日本原子力研究開発機構(JAEA)と量子科学技術研究開発機構(QST)の共同研究によって開発された分光分析手法を解説した。解説した手法は、使用済燃料に含まれるPd同位体を、レーザー誘起光還元法と誘導プラズマ質量分析計(ICP-MS)を用いることによって定量分析することに成功した手法である。使用済燃料に含まれる放射性同位体の定量分析の重要性と、その分析の難しさや問題点を解説した上で、本手法の原理、利点、さらには、今後の応用について記述した。
浅井 志保; 蓬田 匠; 佐伯 盛久*; 大場 弘則*; 半澤 有希子; 堀田 拓摩; 北辻 章浩
Analytical Chemistry, 88(24), p.12227 - 12233, 2016/12
被引用回数:16 パーセンタイル:53.22(Chemistry, Analytical)放射性廃棄物中の放射能インベントリを合理的に積算するためには、実廃棄物の分析値によって裏付けられた信頼性の高い放射能評価値が不可欠である。Pdは、高レベル放射性廃棄物(HLW)の主要な発生源である使用済燃料中に存在し、HLWの放射能評価対象核種の1つとされている。しかしながら、測定が困難であるため実測値の報告例がなくHLW中存在量は未評価である。本研究では、ICP-MSによる使用済燃料中Pdの定量を目的とし、パルスレーザー照射によって誘起されるPdの光還元反応を利用した迅速簡便な分離法を開発した。方法の妥当性検証のため使用済燃料試料に適用したところ、20分のレーザー照射によって使用済燃料試料中に存在する約90%のPdが回収され、かつ不純物がほとんど存在しない純粋なPd沈殿が得られた。したがって、不純物による測定干渉がない正確なPd定量値が得られ、初めての実測例となった。